これからの就活生は、ゴールドマンサックスやマッキンゼーや三菱商事への入社を目指すんじゃなしに、はあちゅうを目指すべきだと思うにいたった話

スポンサーリンク

http://www.flickr.com/photos/30004392@N04/10651307493

こんにちは、blankfeinです。

三菱商事が伊藤忠に純利益で抜かれたというニュースが話題になった。

www.bloomberg.co.jp

伊藤忠商事の純利益が今期(2016年3月期)、三菱商事を抜き、初めて総合商社業界でトップとなる見通しだ。一方、三菱商事は、資源価格の下落の影響が響いて、00年3月期以来初めて首位の座を明け渡すことになる。 

伊藤忠は5日、2015年4-9月期連結決算を発表し、非資源分野が好調に推移しているとして、今期の純利益計画を期初予想の3300億円に据え置いた。三菱商事は、原料炭などの資源価格の低迷を受けて純利益見通しを3600億円から3000億円に下方修正すると発表した。

 とね。有識者ぶった人たちが、「持分法投資損益ガー」とか色々コメントしてると思うけど、よく言われるのが、資源価格が上がれば、すぐ巻き戻るさみたいな議論だよな。

資源価格ってホントにまた上がるんかね?

まぁ、あがるのかもしれないけど、いままで石油が高すぎたわけで、石油が高すぎたおかげで、資源分野に強みを持つ三菱商事や三井物産がやたら儲かってたんだが、長い目で見て、自然エネルギーの方に世の中は向かうし、もちろん彼らもその分野にもばっちし投資はしているんだが、以前のような資源バブルの頃のようには儲からないだろうなぁと思ってる。

石油は特に金融機関が先物トレーディングでやたらつりあげてたしね。

ボルカールールで、商品先物も規制きつくなるし、なかなか以前のような1バレル100ドル超えとかは難しいと思う。

石油の時代は終わった。もうそんなに儲からないよ

www.afpbb.com

世界最大の石油財閥であるロックフェラー家が、化石燃料に対する投資を止めると発表し、米ニューヨークで23日に開かれる国連の気候変動サミットにとって大きな後押しとなりそうだ。

サミットを翌日に控え、民間機関や個人、地方自治体などによる連合は、この日ニューヨークで、化石燃料に対する計500億ドル(約5.4兆円)以上の投資撤退を宣言した。この連合には、資産規模8.4億ドル(約900億円)のロックフェラー兄弟財団も含まれており、今後、化石燃料との関わりを可能な限り減らし、また、環境に最も有害なエネルギー源とされる石炭灰と油砂(オイルサンド)へのすべての投資をやめると発表した。

 これ、だいぶ前のニュースなんすけど、1年くらい前かな?結構大きなパラダイムシフトだと思っていて、「総合商社やべえじゃん」って思ってたんすけど、なんつーか、総合商社っていまだに「資源価格の下落は一時的なもので」みたいなことゆってるけど、なんつーか楽観的というか、身動きが遅いというかワロスというか。

総合商社の人間は実は保守的でイノベーティブなビジネスはつくれない

総合商社も、よく商社マンは「ビジネスをつくれる!」とか「行動力!」とか言われたりするし、確かに頭がよくてガッツがある人材を採用していて、強いなとは思う。

ただ、結局、大企業だし、保守的で大企業病なところはあって、特に、三菱商事なんかは、三菱カラーが満載だ。

稟議とかも凄まじい数の印鑑を押す箇所があって、欄外にも、指導担当者の印鑑があったりする。

稟議あげるのに、どの案件だったらどうとか、この案件規模だったらこう、とか細かくルールが決まっていて、稟議の書き方とかも超細かくきまっていて、若手だと、指導担当者とか上司に赤ペンいれられまくって、1日かけても稟議が一個も通らないみたいなこともある。

とにかく動きが遅いのだ。

商社冬の時代から抜け出したのはよかったけど、ここ数年5年とか10年は絶好調すぎて、「商社いったら人生勝ちでしょ」みたいな人間も多くなっちゃって、俺の知り合いでも、商社マンで勉強してるなって感じる奴はそれほど多くない。

非常にもったいない話である。

商社は終身雇用が前提の人材育成が時代遅れである

www.mynewsjapan.com

昨今の就活において、理系男子1位となるなど、ソニー・シャープほか電機業界の沈没もあって、分理問わず人気絶頂の三菱商事。「シューカツで上のほうの人たちをガサッと採って書類仕事ばかりさせて、まるで『人材の墓場』ですね、ってリクルートの人から言われましたが、確かに管理部ではそういう面があります」(若手社員)。終身雇用が大前提の同社では、まず下積み期間がある。「若手の仕事は、買った後の事業投資先管理が中心、これは、ようは現場で起きていることを丸の内本社でまとめて社内向けに報告する業務で、約7割はルーティーン作業。やりがいゼロです」(中堅社員)

下積みとか、無意味 

そうなんよね。なんつーか、「5年先がどうなってるかわからない世の中」にあって、「下積み期間とかやめてくれ」って話で、下積みしてる間にその会社なくなっちゃったとか、その事業部なくなっちゃったとかやめてくれな話だよな。

最近、ホリエモンが寿司職人の下積みっていうか、徒弟制度を批判してたけど、ホント下積みとかさせている場合ではないと思うんだよなマジで。

「時に、『役所よりも役所らしい』と言われますが、1千万円程度の少額入札でも、最低6~7個のハンコが必要です、チームリーダー、部長、グループ管理部長、リスクマネジメント部の部長、グループCEOオフィスの室長と、紙に本物のハンコで押印します。さらに、7人分のハンコが必要だと、『写し』を6枚作る。この写しは、本物の決裁書が回るのに時間がかかるため、予め内容を見ておいて貰うためのもので、起案者が、紙を手で持っていくカルチャーがあり、電子メールではダメとされています」 

終身雇用崩壊の時代に下積みとかナンセンス

ひええええわろしむ。でもわかるなぁ、俺もこういう会社にいたもん。

こういうのも「企業文化といえば企業文化」で、あらゆる方面からチェックをかけて意思決定するっていう三菱流のやり方なんだが、いかんせん、若手の5年~10年こんなことばっかやって、さあこれからって時に会社が傾きました、みたいなとか、シャープみたいになっちゃって、転職したいです、みたいになっちゃったら、まじで笑えない。

終身雇用が現実的でない時代にあって、こういう「ハンコ文化」はなんか違和感っていうかワロスでしかない。

若手社員も言う。「100万円の業務委託をとるのに、紙ベースで計20個のハンコが必要だったこともあります。交際費も必要以上に厳しくチェックされます。とにかく、報告書類が多い会社。稟議を回しすぎだし、稟議のシステムもIT化できるのに、していない」

実は「時代の変化」についていけてない総合商社

まあ、要するに、日本の大企業で三菱商事みたいに最高レベルにブランド力ある企業ってのは、歴史があるし、いろいろ重厚長大なんで、なかなか身動きが遅い。

時代の変化についていけてない気がするんだよ。

それに、最近よく言われてるコーポレートガバナンスの強化みたいな動きとかも、それに拍車かけてるよな。

なんか、ガバナンス強化っていっとけばいいみたいなノリでみんなやたらごり押しだよなガバナンスガバナンスガバナンスと。内部統制だ内部統制だ内部統制だと。

ゴールドマンやマッキンゼーも、今からはいる企業じゃないでしょ

じゃあ外資はどうだって話もあるだろうけど、外資も「うーん」だよね。

三菱商事とならんで、内定したらすごい企業ってゴールドマンサックスとかマッキンゼーだろうけど、このへんも最近元気がないと感じている。

まず、ゴールドマンサックスだが、「ボルカールール」でだいぶ苦しんでいるように見える。「ボルカールール」ってのは、まあ説明はテキトーにぐぐって勉強してくれやって話なんだけど、要は、金融規制改革ですよ、オバマがやってのけた。

「自己勘定トレーディング」ってのが禁止になるってことだけ覚えておけばとりあえずは良い。

外資系金融の収益の大半は「自己勘定トレーディング」だった

外資系金融機関ってM&Aの仲介とかもやってるけど、利益の大部分は自己勘定によるトレーディングだったんだけど、自己勘定のトレードで好き勝手にやって、で、とてつもないアルゴリズムで凄まじい利益をかっさらっていたんだけど、それがボルカールールでだめになって、収益は結構ガタ落ちしている。

外資系金融マンは、給料高いっていうけど、当然ながら、少ない人数で高収益のビジネスを回しているから給料が高いんであって、高収益じゃなくなったら、あたりまえだけど、給料は下がるわけで、ゴールドマン・サックスのアニュアルレポートによれば、従業員1人あたりの報酬は、2007年から43%低下ってことで、長時間労働ってことも考えれば、あんまり待遇も良くないんだわ。

これまで最優秀とされてた層がゴールドマンとか目指してたのが、グーグルとかフェイスブックとかいっちゃってる件。テスラとかにも言ってるかもしれん。

もはや最優秀層は、ウォール街ではなく、シリコンバレーを目指す

フィンテックっていって、いまや金融機関の競合はグーグルやらアップルやらフェイスブックだから、そういう意味でも結構ピンチなんだよね。

ちゅうわけで、最強エリートとされたゴールドマンサックスすらも、21世紀のキャリアを考える上で最強かっていわれたら、そうとも言い切れない。

戦略コンサルもビジネスモデル自体が陳腐化している

マッキンゼーもそうだよね。

ブランド価値は依然高い。人材もやっぱり最優秀。

でも、なんか戦略コンサルってビジネスモデル自体がこれから大丈夫なのかってのは思ってて、同じようなことをLINEの執行役員の田端信太郎さんもゆうてた気がする。

はっきり言って、ゼネラルな戦略コンサルティングファームという業態自体が陳腐化しているように思えてならない。

— 田端 信太郎 (@tabbata) 2015, 5月 9

 あとは、チームラボの猪子さんも、インターネットの登場で、マッキンゼーはう〇こになったみたいなことを書いていた気がする。

toyokeizai.net

そうすると、たとえばマッキンゼーの強みって、言語化できて論理化できるようなものじゃん?情報化社会の前はマッキンゼーって「神」みたいな存在だったでしょ?でも、情報化社会が来たら、1980年代とか1990年代にマッキンゼーが言ってたことって、ただの「ウンコ」みたいになったよね。

 ちゅうわけで。実際、ある転職エージェントに聞いたけど、マッキンゼーは日本撤退の噂が絶えないそうな。日本では、戦略コンサルティングはボスコンが強いよな。

これからは「はあちゅう」が最強のキャリア

さ、ようやく結論ですけども。

なんつーか、三菱商事もダメでゴールドマンサックスもダメでマッキンゼーもダメってなるとどこがいいんすかって話だよな。

そこで、はあちゅうです。

別に、上に上げた会社が悪いってわけじゃないと思うんですよ。むしろ、最強レベルに優良な超一流企業で、誰もが羨む企業だよ、まさに。

が、しかし、なんつーか、株式会社ってモデル自体が賞味期限切れてるんじゃないかってのもおもってて、昔だったら会社の寿命って15年とかあったと思うんだけど、最近では5年もない気がしている。このへんは、日経新聞が出してた統計とかもあるし、経営コンサルタントの神田昌典さんが書いてた本にも書いてあった気がするから、また追って紹介するけど。

個人が稼ぐプラットフォームがわんさかある21世紀

だから、なんつーか、いままでは個人が寄り掛かるプラットフォームが会社しかなかったわけだけども、いまって個人が稼ぐプラットフォームがめちゃくちゃあるし、フリーランスのライターさんとかも、フェイスブックで何人かフォローしてるんだけど、その人らは仕事でなんか執筆とか取材したら、フェイスブックにあげるし、フェイスブックが会社みたいになってる。

企業が個人を選ぶんじゃなく、個人が企業を選ぶ

だから、企業が個人を選ぶんじゃなく、個人が企業を選ぶんだよ。

数ある稼げるプラットフォームのなかから、個人が企業を選択肢のひとつとして選ぶイメージ。

そういう、ネット時代の生き方っていうんかね、そういうのは21世紀を生きる上で一番楽しくておもしろくて稼げるキャリアだと思うし、それを体現しているのが、現時点でははあちゅうであると感じている。

はあちゅうみたいな存在になれれば、企業からひたすら「うちにきてください」とか「うちの製品使ってください」とか「うちのレストラン来てください」とかなって、好きなように思い通りの楽しい人生が送れる、それもタダで。

イケダハヤト氏は嫌いじゃない。高知県知事になってほしいな

イケダハヤトさんもおもしろいとは思うけど、いかんせん高知県の山奥に住んでいると話題も少なめになっちゃうんじゃないだろうか。東京に帰ってきてほしいなと思う。それに、高知県の暮らしがそこまで魅力的にも思えない。「たまにでよくない田舎は?」って思う。まあ、高知ってのでポジションはる戦略はすごいと思うけど。いずれは高知県知事にすらなれるんじゃないだろうか。

プラットフォームになれば、自分をメディア化すれば、年収1億円も簡単でしょ

まあ、はあちゅうですよ。

自分でプラットフォームになれってことですよ。

それに、よく、「お金が欲しいです!」って面接で言って、逆に面接官から高評価、みたいな就活生がいるが、これからはお金が欲しいんなら、はあちゅうですよ、たぶん凄い稼いでる気もする。

とにかく、はあちゅうです。

21世紀のキャリアは、はあちゅうが基本です。

ロンドン・ビジネススクールのリンダ・グラットン氏が、今後は社会は二極化して、自由民と下流民に分かれるって語っていた。

自由民は世界中どこでもお金を稼ぐことができて、組織に縛られず、時間に縛られず、好きなように日々楽しく生きていく。

一方、下流民は、やりたくもない仕事で日銭を稼ぎ、人工知能に仕事奪われるーやべーって想いながら働く。

はあちゅうは自由民のほうだろ。

だから、まじで、これからの就活生は、ゴールドマンサックスではなく、マッキンゼーでもなく、三菱商事でもなく、はあちゅうになることをまず考えろってことを言いたいわけだよ。

疲れたので今日はこれまで、また書きます。

note.mu

photo by Pug Girl