アリババ知らないは論外。11.11独身の日は世界が動く一日。

画像参照 : 天猫
こんにちは、jingumarutaです。
今年も中国マーケット最大のお祭り11.11独身の日(シングルデー)が目前まで迫っています。2014年はアリババ社(Alibaba)が運営するB2Cオンラインショッピングモール「天猫:T-Mall」(日本でいう楽天市場)で、その日一日でなんと571億元（日本円で約1兆970億円）もの取引額が生まれました。たったの一日でJAL(14年度1.3兆円)やリクルートHD(14年度1.2兆円)の年間売上に近い額を叩き出したのです。
2015年の結果も恐ろしい数字になるであろう、謎多きアリババについて紹介します。*貴重なオフィス風景も公開

いまだスタートアップ感満載のアリババ社の全貌

新しい会社のイメージもあるアリババ社ですが、実は1999年創業で創業10年以上なんです。B2Bの電子商取引を支援する阿里巴巴(Alibaba.com)を開始して以来、急速に事業拡大を行い現在では社員数3万人(15年時点)以上の大企業となっています。

主な事業は阿里巴巴(企業間取引)、淘宝網(タオバオ:オークション)、天猫(T-Mall:オンラインショッピングモール)等があります。昨今日本企業も天猫や海外ブランドが出店するT-Mall Globalにぞくぞくと出店。
そんな同社は日本の大企業とは全く異質でむしろシリコンバレーのスタートアップに似た環境にあります。

上海から高速鉄道で1時間程の杭州に本社がありますが、とにかく広大な敷地にアメリカのIT企業にも見劣りしない綺麗なキャンパス(社屋)やジム、中庭があります。綺麗な大学とも思える環境で、社員はトヨタやBMWなどの高級車に乗って出勤し、短パン・Tシャツとカジュアルな服装で働きます。


社員食堂も一食数十円で食べることができるなど福利厚生は充実しています。

ただまったりしているだけかと思ったら大間違い。毎年2倍以上の目標値を課された社員たちは、企画をどんどん出し、PDCAを回しています。そして、とにかくデータドリブンのアクションを取るので、確度の高い施策を可能とし、独身の日の売上も彼らが高速で動いているからこその産物なのです。

年間売上の半分が11.11独身の日に！

そもそも独身の日とは、1993年頃、南京大学の学生の間でアンチ・バレンタイン・デーとして始まったと言われる日で、2009年にアリババがこれを商業的に利用し始めました。同日に最大90%OFFなど大掛かりのセールキャンペーンを実施した所、毎年盛り上がりが過熱。今では欧米のオンラインショッピングが最も盛り上がるCyber Mondayをも上回る規模です。

アリババ社では年間売上の半分近くを叩き出す同日のために数ヶ月前から準備を始め、特集コンテンツ企画や各出店企業との調整を進めます。出店企業もこの日に向け大量の在庫を発注し、PV、CVR共に驚愕の数字を出す同日に向け万全の体制を整えるのです。

2015年は一日で2兆円超えは間違いないでしょう。

独身の日は2019年には世界の一大イベントに！？

画像参照 : Yahoo!ショッピング
創業者のジャック・マーは11.11独身の日が2019年には世界的なイベントになると明言しています。私も同感です。今や世界中に散らばっている中国人を意識しない方がおかしいですよね。
日本の大手ショッピングサイトYahoo!ショッピングでも少しパロディー的に11.11を意識した「いい買い物の日」キャンペーンを実施しています。語呂からポイント11倍などを用意し、少なからず中国人消費者を意識かつおもしろ企画として行っているようです。

www.amazon.com
Amazon USなどはまだ動きがありませんが、近い将来「Single Day」「Thanksgiving Day」「Black Friday」「Cyber Monday」といった年末商戦の流れが出来るかもしれないですね。

孫正義が20億の投資を強引に受けさせるアリババの魅力

ソフトバンクは2000年、アリババ創業時に20億円を出資し、先日の上場前にはアリババの3割超の株式を持つ筆頭株主となっていました。とてつもない先見の明を孫さんが持つことがわかりますが、実はこんな噂があります。ジャック・マーは別に投資して欲しかった訳ではないと。ただ孫さんは強引にも投資を引き受けさせる程の魅力を、団地の一室でがむしゃらに活動していた青年に見出したのかもしれないですね。

いまや世界の超一流企業となった同社から今後も目が離せません！
まずは11.11を楽しみにしましょう。