2015(平成27)年度の国家公務員試験結果と採用試験の変更点など
ベネッセコーポレーションの進路・進学情報サイト「マナビジョン」は16日、2015年度の国家公務員試験結果を発表しています。 相変わらず東京大学・京都大学が多数を占める結果となっているほか、公務員試験の変更点などがまとめられており、良いコンテンツですので要点をご紹介しておきます。
総合職試験の概況
2015年度の総合職試験の申込者数は、大卒程度試験が1万8,676人、院卒者試験が3,106人でした。うち合格者数は大卒程度試験が1,071人、院卒者試験が655人となっています。
大卒程度、すさまじい倍率を記録する
倍率は大卒程度試験が17.4倍、院卒者試験が4.7倍とのこと。大卒程度の倍率は相変わらず凄まじいですね。
女性の割合も近年伸びている様子
女性の採用割合に関しても社会的な特徴が出ていて、この点について「マナビジョン」は以下のような開設をしています。
合格者に占める女性の割合は、総合職試験全体で22.9%。女性の合格者数は395人と、昨年度(399人)に次いで過去2番目に多い。一般職試験でも、31.6%(前年度比3.4ポイント、580人増)を女性の合格者が占め、女性の割合が高まった。
女性の社会進出が叫ばれる昨今ですが、官公庁においてはやや遅ればせながら徐々に進んでいる様子がみて取れます。
ここからまだ絞られる・・・
国家公務員は、試験に合格すれば採用というわけではなく、「官庁訪問」と呼ばれる各府省が行う説明会や面接を経てから、志望する府省から内定を得る必要があります。 今年もこの傾向は同じで、2015年度の場合は、試験に合格した1,726人のうち最終的には697人にまで絞られます。
東大・京大がワンツーフィニッシュ
[caption id="attachment_529" align="aligncenter" width="459"] 出典元:マナビジョン
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「マナビジョン」によると、総合職試験の合格者の約7割が国公立大出身で、トップ2は東大と京大が占めていることが分かります。特に難関大からの合格が目立ちますね。
大学の中では対策講座を設置したり、予備校に通う際の奨学金を支給したりする大学もあるそうです。
国家公務員試験、採用のスケジュールなど
国家公務員試験は「総合職」「一般職」「専門職」の3つに分けられるのが特徴です。 [caption id="attachment_537" align="aligncenter" width="459"] 出典:人事院[/caption] 総合職の職務内容は政策の企画・立案で、大卒程度/大学院卒程度の学力により試験が分かれます。「事務職」「一般職」「専門職」などもありますが、本記事では特に「総合職」について取り上げています。
後ろ倒しとなった採用スケジュール
今年の公務員試験からは採用スケジュールが後倒しとなりました。これは学業に専念できるような配慮があったとのことですが、結果的には民間企業の採用スケジュールと、試験や官庁訪問の日程が重なってしまい、例年よりも併願が難しくなった試験が出る結果となっています。 この辺りも、来年度以降どうなるか注目していくべき点でしょうね。
2015年度の試験から、外部英語検定のスコアを総得点に加算できるように
今年の試験からは、外部英語検定の試験結果が加算できるようになり、合格者の6割以上がスコアを活用しているそうです。よほどのことがない限りは活用したほうが良さそうです。なお、詳しくは人事院が発表している詳細資料がありますので、以下のリンクをご参照ください。 [blogcard url="http://www.jinji.go.jp/saiyo/jinji_top/saiyo_shiken27/27sikengakawarimasu2.pdf"] 1年なんてあっという間ですので、国を動かしたい夢をお持ちの学生さんは、どうぞこのデータを見て夢を再確認してください。 [blogcard url="http://www.jitsumu.co.jp/gokaku_navi/guide/minkan/"] ちなみに、このところはどこの自治体などでも民間企業経験者からの採用を積極的に行っています。自身の専門性などと照らしあわせて、公務員に転職という選択肢もあるという事をご確認ください。 なんだか珍しく真面目な記事になりましたが、参考になればと。